2015年4月4日、がんの治療のために声帯を摘出し、声を失ったことを公表した音楽プロデューサーのつんく♂さん。

これまで数えきれないほどの音楽作品を発表し続けてきたつんく♂さんですが、彼が手がけた楽曲の中の1つに、教え子であるハロー!プロジェクトのメンバーたちの為に制作された『雨の降らない星では愛せないだろう?』というメッセージソングがあります。

『雨の降らない星では愛せないだろう?』

楽曲が一番最初に歌われたのは7年前の、ハロー!プロジェクトのコンサート。2008年の時点でハロー!プロジェクトに所属していたモーニング娘。、Berryz工房、℃-ute、真野恵里菜の他、先輩のバックダンサーを務めていたハロプロエッグ(研修生)も共にマイクを囲み、まだ未発表だったこの曲を、合唱形式で会場のファンに披露しました。

最後に合唱と言う形で
「雨の降らない星では愛せないだろう?」というメッセージソングで締めくくりました。
総勢42名で合唱し、未発表曲ですが、
心を込めて作ったメッセージソングが会場に響き渡り、
とってもいい「気」が会場を埋め尽くしたように思いました。

当時モーニング娘。に在籍していた中国出身メンバー・ジュンジュン、リンリンの中国語によるソロパートも含め、後にモーニング娘。の作品としてアルバム『プラチナ 9 DISC』に収録されることにもなったこの曲は、サビでこう繰り返しています。

「雨の降らない星では愛し合えないだろう?」「悲しみのない星ではやさしくなれないだろう?」

出典『雨の降らない星では愛せないだろう?』

『I WISH』から続く”雨”の物語

2000年にモーニング娘。がリリースしヒットした楽曲、『I WISH』を知っている人は多いと思いますが、その中でも実は、つんく♂さんが”雨”について触れていた箇所がありました。

「晴れの日があるから そのうち雨も降る」

出典モーニング娘。『I WISH』

雨は寒さや寂しさをもたらし、本来であれば、あまり歓迎されないものです。ですがつんく♂さんはあえて晴れの後に訪れる雨を否定せず、こう続けます。

「全ていつか納得できるさ」

出典モーニング娘。『I WISH』

普通であれば、否定する事でその後に繋げようとする雨の景色。しかしある場所ではそれは”恵み”でもあり、雨が降らなければ私たちは水を得られません。そして私たちはそれぞれの人生でやがて雨の日を受け入れる事で、明日へと生命を繋いでいく。

出典 YouTube

そして『I WISH』から8年後。もう一度”雨”と向き合ったつんく♂さんは、もう1つ、メッセージを綴ります。

「僕たちは誰彼も 憎む必要はない」「夢のない星にはならないように 僕たちは大声で歌うのさ」

出典『雨の降らない星では愛せないだろう?』

「陸のない星にはならないように」雨を受け入れた彼の歌は、これからも未来を生きていく

かつての自分と同じ、母校である近畿大学の学生たちの前で「一番大事にしてきた声を捨て、生きる道を選びました」と告白する事を選んだつんく♂さん。

そんな彼の決断について、やはり同じ近畿大学から出発した仲間、シャ乱Qのまことさんはこんなコメントを寄せています。

いま、こんなふうに思います。「最高の歌をうたえるが、いつかは声帯を失くす人生」と「何も失くさないが、つまらない歌しかうたえない人生」そのふたつのうち、つんく♂は最高の歌を選んだのだ、と。何度選びなおせるとしても、同じ選択をするのだろう、と。

出典 http://www.up-front-create.com

音楽を愛し、人を愛し、ずっと最高の歌声で勇気や希望を届け続けてきた、つんく♂さん。そして生きる為に”雨”を受け入れたつんく♂さんのその歌は、きっとこれからも沢山の人々に、そして未来に、届きつづけると信じています。

やっぱ、雨って大切ですよね。

そんな話を朝からボソっとしてたら息子がモーニング娘。の

「雨の降らない星では愛せないだろう?」を歌ってました。

「陸のない星にはならないように 僕たちが精一杯歌う」

出典『雨の降らない星では愛せないだろう?』

収録アルバム

※追記(2015.8.4)

2015年8月4日にNHKで放送された音楽番組「いのちのうた」にて、モーニング娘。'15がこの「雨の降らない星では愛せないだろう?」を披露しました!

【番組内で放送されたつんく♂からのメッセージ】

我々は、自然の恩恵をうけて日々暮らしています。太陽があって、月があって、空気があって、雨が降って。何か一つでも欠けてバランスを崩すとどれも、存在できなくなる。我々は争うために生まれてきたのではない、自然と共存しなければなりません。

「いつまでも雨の降る、自然豊かな星であれ」と、子を持つ親となって切にそう願うようになりました。

当たり前の言葉であっても、それが歌になると力を持ち、自然と広がっていきます。いつまでも愛に包まれた星であってほしいものです。

出典NHK「いのちのうた」(2015.8.4)

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twitter→ @drifter_2181 / 1983年生まれ。北海道在住。2012年にブログ「小娘のつれづれ」をスタート、2014年からはフリーライターとしても活動。デビューから応援しているアイドルの再評価をきっかけに、新規 / ライトファンを意識したエンタメ記事を日々研究しています。

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