東京大学と国内チョコレートメーカー大手のメリーチョコレートカムパニーは、国産カカオ「東大カカオ」の育成について共同研究をスタートさせることを発表しました。

カカオ豆は温泉生まれの東大育ち

この研究は、メリーチョコレートが今年で創業65周年を迎える記念事業の一環でもあります。カカオ豆の栽培は、南伊豆の下賀茂温泉に近い、東京大学樹芸研究所にある温室にて行われています。温室内には、90度の源泉からひかれた温泉が循環し、熱帯原産の珍しい貴重な植物が数多く栽培されています。


温室育ちのカカオ豆を原料としたチョコレート作りは、温室の一般開放日にイベントとしても実施ずみです。国産のカカオであっても、すでにチョコレートが作れるレベルには達しています。今回の共同研究では、商用として通用する方法を、メリーチョコレートとともに探ることも盛り込まれています。

「ビーントゥバー」がチョコレートのトレンド

伊勢丹が火付け役となったチョコレートの祭典「サロン・ドュ・ショコラ」も、今年で13回目を迎えました。嗜好品として、宝石のように贅沢なチョコレートを楽しむ人は以前より確実に増えました。嗜好品として楽しむものですから、その製造工程はよりクリーンである方が、後ろめたさも感じずに済みます。

ビーントゥバーは、商品を選ぶ際には環境や社会にも配慮したものを選ぶ、エシカル消費の流れを汲んでいます。

メリーチョコレートと共同で開発に取り組む、今回の通称「東大カカオ」。「ビーントゥバー」の一歩先をいき、どの土地でどのように育ったカカオなのか。そこまでこだわる「ソイルトゥバー」(土からチョコレートへ)にも挑戦しています。「東大カカオ」を、高級カカオであるクリオロ種にも並ぶ日本発の高級品種に育てる。そのためにも一歩先をいく発想で、研究に取り組んでいます。

国産のカカオ栽培は石垣島でもすすむ

出典 YouTube

熱帯植物のカカオを国内で生産しようとする取り組みは、石垣島でも行われています。

こちらは、北海道を代表する銘菓「ロイズの生チョコ」を製造する、ロイズ社によって進められています。北海道のメーカーがなぜ沖縄の石垣島で???そう疑問に思うところですが、製菓材料にもなる黒糖が取り持つ縁とのこと。そう聞くと納得ですね。2017年にも、石垣島産カカオを使ったチョコレートがロイズより発売される予定です。

国産チョコレートが開く未来は、原材料高にも負けない未来の産業を作ること

世界中で愛されるチョコレートですが、その原材料となるカカオ豆は熱帯産と、産地が限られているのが現状です。人気があり生産量も限られる。世界人口の急増とともにチョコレート愛好家も急増すれば、製造メーカーはそのうち原材料高に直面します。その時に円高であればまだしも、円安であれば原材料費はさらに高騰します。

国産カカオの開発に取り組むのは、チョコレートがいつまでも気軽に食べられる、庶民のおやつを守るための取り組みでもあります。

全国各地で温泉が湧き出す日本は、地熱に恵まれた国です。メリーチョコレートと東大の共同研究により、温泉を利用した熱帯植物の栽培・流通方法が確立されれば、下賀茂温泉だけでなく他の温泉にも波及するかもしれません。

温泉まんじゅうにかわる名物として、温泉育ちのカカオを使ったチョコレートが名物になる。そんな日がいずれは来るかも!?実りある研究成果を切に願う、そんなニュースのご紹介でした。

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とある地方都市在住の暇な人です。おかたいところとばっかり縁があった反動で、すっかりゆるふわ好きになりました。リラックスして楽しめる、そんな情報をお届けしたいと思ってます。

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