今、ニュースや新聞では技術をもっている中小の製造企業の後継者不足が大きな問題になっています。

職人の不足と高齢化は着実に進んでいる。厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」によると、ミシン縫製工は2013年には5600人と01年比で半減。旋盤工や板金工は同1割減で、平均年齢は40歳を超える。背景にあるのは若者の製造業離れだ。

少子化や高校の学科再編を受け、製造現場で戦力の中心となる高校工業科の生徒数も減少。福利厚生や研修制度が手厚い大手に人気が集まっており、中小が若手を採用できる機会は減って…

出典 http://www.nikkei.com

2014年7月28日日経新聞朝刊より

後継者となる新人を雇用できず、技術をもっている職人が引退したことで、生産できなくなってしまった、会社をたたむしかなくなったといった記事が最近よく見ることが多くなったと思います。

Q3:中小企業の数はどれくらいですか。また、全企業数に占める割合はどれくらいですか。

総務庁「事業所・企業統計調査」によれば、中小企業数(会社数+個人事業者数)は、約432.6万社です。全企業数に占める割合は99.7%です。同調査によれば、中小企業の会社数は約150.8万社です。全会社数に占める割合は99.2%です。

出典 http://www.chusho.meti.go.jp

中小企業庁ホームページFAQより

大手に人気が集まっていると言っても、世の中のほとんどが中小企業ですよね。といっても、全ての中小企業が後継者不足というわけではないんです。ユニークな採用をしている企業もありますが、ちょっとRockな新人採用をしている会社がありました!

プラモデルの金型から製造までをしている秋東精工さんです。小さな町工場かと思いきや、創業者は日本で初めてプラモデル金型を作った人物という技術がある会社さんです。

1978年設立の秋東精工(柴田忠利社長)は、プラモデル金型の製造を手がけている。柴田社長の父、柴田幹雄会長は、初の国産プラモデル「原子力潜水艦ノーチラス号」の金型を製造した人物で、秋東精工はプラモデル業界に大きく貢献した会社である。

出典 http://biz.bcnranking.jp

BCN Bizlineより

そして、その技術は高く映画「SPEC~天~」にでてくるギョウザプラモデルも作っていたり

村田製作所さんのマスコットキャラクター「ムラタセイサク君」と「ムラタセイコちゃん」の等身大レプリカを製造したり

と、技術を活かして私達が知っているプラモデルのイメージを越えてます。イメージを超えるのは製品だけではなく新人採用もなんです。

プラモデルを作ったことはほぼ皆無だという、変わり者でもあります。(笑) アルバイトで来ていた頃から、バンドを組みライブ活動やレコーディングなどしており、一旦は音楽活動に専念するため弊社を離れていましたが、

その後も弊社にちょくちょく顔を出しており、弊社としても、ものづくりを本当に好きであり、吸収も早く、また職場を明るくしてくれるムードメーカーでもあったことから、いつでも戻っておいでとアプローチはしていました。

出典 http://www.syuto.jp

吉田君はプロのミュージシャンを目指し上京、バンドメンバーとライブやレコーディングなど活動していましたが、昨年メンバーと何度も話しあった結果、活動休止となりました。

そんなおり、弊社の社員より弊社を受けてみないかということで入社試験に挑み、昨年末に採用となりました。ここで、先月のSYUTO Pressをご覧になった方は先月ご紹介いたしました新入社員と同じような経歴だとお気づきかもしれません。

そうです、先月ご紹介しました榑松(くれまつ)君とバンドを組んでいて休止後、先に入社した榑松君の紹介から現在は弊社の社員となりました。

もっとも、榑松君が正社員となる前に一度アルバイトとして弊社で勤務していた頃から、弊社社員と知り合い、その関係でライブやプライベートでの遊びなどで弊社社員と仲良くなっていたそうです。

出典 http://www.syuto.jp

と、バンドメンバーが活動休止後、一緒にやろうぜと感じのノリで入ってます。
でも、ノリだけではなく歴史ある会社だけに、ちゃんと人も見てました。

彼の実家は「お茶の生産農家」で、農業大学を卒業しており、弊社とはいろいろな意味でちょっと「畑違い」でしたが(笑)、一から勉強しCAD・CAM操作を習得した頑張り屋さんです。

弊社のことは友人を介して知り、モノ創り、特に金型から子どもたちのおもちゃを創るという「人の喜びにつながるものを創る仕事」というものに、興味をもったとのことでした。 アルバイト当時は、とにかく全てが珍しく、面白かったとのことです。

ソフトの使い方は当初まったくわからなかったものの、覚えていくうちに様々な3次元の図面を作成することができるようになり、それがまた面白さにつながったそうです。

出典 http://www.syuto.jp

もちろん、そちらの理由だけで正社員として未経験者であった吉田君を採用することはありません。人柄はもちろん、今までクリエイティブな活動は作曲のみということでしたが、モノづくりと作曲は、ジャンルは違うものの同じように作品を創りあげることなのでチャレンジしてみたいという熱意が決め手でした。

弊社はモノづくりの企業です。完成した製品は弊社にとっては大事な「作品」です。熱意をもった人々が作り上げた作品で、お客様が笑顔になっていただけることが使命と考えています。

出典 http://www.syuto.jp

ものづくりと作曲は同じクリエイティブな仕事で、作品を創りあげたいという点は、ジャンルは違ってもクリエイター魂が燃えるということでしょう。人物重視で採用して、いろいろ現場をまかせ、一人前の職人に育てていくという意気込みが秋東精工さんのサイトからは伝わってきます。

大企業とは違い、いろいろやらせてもらえるチャンスがあるというのが中小企業のいいところかもしれませんね。そして、技術をもっている多くの会社さんが、秋東精工さんのように新人をある種独特かもしれませんが、積極採用することができれば日本の製造業も明るいかもしれませんね。

※秋東精工さんでは、一芸採用をしているわけではなく通常の採用をしています。ただ、サイトの新入社員紹介を見てみると一芸採用じゃないのかと思ってしまうのは気のせいです…

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某所でプロモーション企画協力、ネット放送企画協力、ウェブサイト企画協力、イベント企画協力など協力している人です。インターネットサービスやイベントなどエンタメ系を中心に書いていきます。

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