走ってきたタクシーに向って手を挙げたのに、停まってくれなかったことありませんか?

運転手さん、気が付いていると思うんだけど…

出典 http://www.gettyimages.co.jp

ということで、元タクシー運転手の筆者が、体験談やタクシーの法規などから、手を挙げても停まってくれなかったタクシーの、それぞれの事情を解説していきます。

1. 実車中・賃走中(既にお客様が御乗車になられ稼動中の車両)

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タクシーがお客様をお乗せし、稼働中であることを、賃走、または実車と言います。

この時は、個別輸送ですので、別のお客様を新たに乗せることが出来ません。

都内のタクシーであれば【空車】ランプが消え、行燈(あんどん・天井上の提灯のような物)も消灯しますので、区別がつきやすいですが、地方によって【実車】・【賃走】などと表示され、行燈が消灯しないことになっている地区もありますので確認が必要です。

2. 迎車・予約車・貸切車等

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実車・賃走と違って、走っているタクシーそのものにはお客様が乗っていない場合も多く分かりにくいのですが、お客様を無線配車などでお迎えに行く【迎車】や、予約の為押さえられている【予約車】、貸切利用されている【貸切車】等、それぞれ稼働中の為、新たにお客様をお乗せすることが出来ません。

3. 回送中

出典 http://club-taxi.com

稼働中ではないのですが、タクシーの勤務交代の為に会社に向っている時、タクシーメーターの検査の為にメーター検査場に向っている時、運転手さんが腹痛などでトイレを探している時、休憩先まで動いている時等、お客様をお乗せできない事情のある場合に表示灯を【回送】にします。その後【空車】にするのを忘れてたなんていう運転手さんもいますので、この表示のタクシーに乗った場合は伝えてあげると運転手さんにとって有難いです。

4. 営業区域外

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タクシーの営業では、例えば東京では23区と三鷹市・武蔵野市が一つの営業区域。それ以外の都内が、もう一つの営業区域と、タクシーが営業していい区域が決められています。

乗車若しくは降車が、自分の属する営業区域内ならばお客様を獲得しても構いませんが、多くの運転手さんは営業区域から外れた行き先に行った場合、先ずは自分の営業区域に戻ろうとします。

回送表示をするべきかと思いますが、【空車】で走っている他の営業区域のタクシーを見かけます。こういったタクシーは運転手さんがお客様を探しながら走っていないので、見逃されてしまう可能性が高いです。

5. 自家使用

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法人タクシーでは見かけませんが、個人タクシーの場合、自家用車とタクシーを兼ねている運転手さんが少なくありません。

従って、プライヴェートで家族と旅行に行くのも、個人タクシーに乗っていくカタチになります。しかし、見た目はタクシーでも、営業中ではないので【自家使用】という表示灯点灯若しく表示板等を前から見えるところで表現することになっています。

6. 乗車拒否など

運送引受の拒絶・旅客の禁止行為

道路運送法第13条の定めるところにより、運送事業者は次の場合を除いては、運送の引受を拒絶してはならない。

(1) 当該運送の申込みが認可を受けた運送約款によらないものであるとき。 一般乗用旅客自動車運送事業標準運送約款

「運送の引受け及び継続の拒絶」(第4条) 旅客は運転者その他の係員が運送の安全確
保のために行う職務上の指示に従わなければならない。

(2) 運送に関する設備のないとき

(6) 国土交通省令の定める正当な事由のあるとき

(イ)火薬類その他の危険物を携帯している者

(カ)食事若しくは休憩のため運送の引受をすることのできない場合又は乗務の終了などのため車庫若しくは営業所に回送しようとして回送板を掲出しているとき

運送事業者は、発地及び着地のいずれもがその営業区域外に存する旅客の運送をしてはならない

出典 http://ja.wikipedia.org

タクシーの運転手は、乗車拒否をしてはいけません。従って、空車時にお客様が手を挙げられたら、直ちにお客様の前等の停車し、お乗せしないとなりませんが、上記のような場合は免責となります。天災・危険物所持・歩行が困難な泥酔・著しく不潔・感染病・禁煙車での喫煙等が含まれます。乗車拒否に関しては度々問題になりますが、この点だけご注意ください。

手を挙げても停まらないケースを少しでもご理解いただけたでしょうか?

街を走っているタクシー、皆同じに見えるかもしれませんが、それぞれのタクシーに、それぞれの事情があったりします。

手を挙げれば停まるという当たり前の感じも、実は色々な条件をクリアした車両だからできたことなのです。

筆者は元タクシー運転手として、少しでも読者の皆様の快適なタクシー・ライフのお役に立てればと思い、今回この様な原稿を書かせて頂きました。最後まで読んで頂き有難うございます。

この記事を書いたユーザー

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東京都大田区大森生まれ。立正大学附属立正高等学校、尚美学園短期大学音楽ビジネス学科、放送大学教養学部生活福祉専攻卒業。STAY UP LATEオーナー。 ライター業と、セミナー講師、司会業も実質少々。江戸川区在住、一児の父。愛猫家。

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