もうすぐ事故から4年

東京新聞に連載されている『ふくしま作業員日誌』をご存知でしょうか。原発事故など無かったかのように過ぎる今日も、現場では収束作業にあたっている作業員がいらっしゃいます。

作業員たちの声を届け続ける

東京新聞社会部の記者が、東京電力福島第一原発で収束作業に当たっている作業員たちに直接取材し、その肉声をつづった不定期連載です。その一部を、抜粋してご紹介します。

2011年9月6日 中学生の応援胸に

作業場に向かう途中で、クレーン車に「日本のためにありがとうございます」って書いた布が張ってあるのを見つけた。中学一年生の女子生徒の名前も書いてあって、感動してしまった。

出典 http://www.tokyo-np.co.jp

文字や桜の花の絵が色あせていて、心に響いた。一緒に放射線を浴びているんだなって。「日本のために」って書いてあるのを読んで、「あぁ、おれはそういう仕事をしているんだ」と再認識した。人の役に立ちたいと、福島第一原発で働こうと決めた時の気持ちを思い出した。

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2011年11月13日 マスク外せないよ

八日、着用を義務づけられていた全面マスクが一部緩和された。みんなはどうするのだろうと、その日はドキドキしながら、福島第一に向かった。同僚はみんな原発に入る前に全面マスクをつけた。作業員の安全を守ろうとしたのか、会社からは一部緩和されるという連絡はなかった。

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やっぱり、作業員はみんなマスクをしていた。自然に発生する自発核分裂とわかったけど、臨界騒ぎもあったし、ちょっとした風向きの違いで、思わぬ所で線量計のアラームが鳴ることがある。怖くて外せないよ。

会社で外していいよと言われても、みんな「外さない」って話していた。東電の社員は外してたっていうけど。本心はどうなんだろう?

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2011年12月5日 所長お疲れさま

退任した東電の吉田昌郎所長に、お疲れさまって言いたい。何度か死ぬかと思ったと言っていたが、事故の時から今まで逃げずに、がんばってくれたと思う。俺らからみたら、所長なんてすごく上の人なんだけど、よく声を掛けてくれた。

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2012年1月14日 津波来たら、もたない

元日にも地震があったけど、最近また地震が増えていて気になる。大小はあるけど、毎日のように来ている気がする。防波堤も高くはなったけど、海が荒れている時は波が越えたりしている。今の状態で大地震や津波が来たら-。福島第一はとてももたない。

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2012年4月8日 娘の入学式 家族一緒

娘の小学校の入学式に、妻と行ってきた。新しいランドセルを背負ってうれしそうだった。この春、家を借りて、やっと家族が一緒に暮らせるようになった。警戒区域内にある家から避難して一年。本当に長かった。

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2012年4月3日 高線量恐れず穴開け

格納容器に内視鏡を入れるための穴開け作業に携わった。心臓部に穴を開けるから危険を伴う。最悪の事態を考え、実物大の模型で二カ月練習をした。

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2012年8月25日 迷惑考え無理重ねる

二十二日、汚染水タンクの増設をしていた作業員が亡くなった。持病があったんだろうか。熱中症だったんだろうか。

昨年は熱中症の人が出ても、水分や塩分を取れよと言われるだけだったが、今年は慎重。作業効率より、体調に不安があったら休んでくれと言われている。

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でも、みんなに迷惑を掛けたくないと、つい頑張ってしまう。意識がもうろうとしたり、手足がしびれてきたりしても、あと少しで終わると自分に言い聞かせて、作業を続けてしまうこともある。

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2013年2月15日 復帰も給料半分以下

五カ月ぶりに福島第一に戻った。監督の仕事がなくて、今回は現場で作業することに。それにしても、給料は以前の半分以下。事故前より安い。危険手当も時間外手当も減った。前はホテル暮らしだったのに、今は会社の借りたアパートに同僚と同居。雇用条件の悪化を痛感した。

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2013年7月19日 事故語ってほしかった

事故発生当初に陣頭指揮を執った吉田昌郎元所長が亡くなったのは、ショックだった。何とか頑張って、現場に戻ってきてほしいと願っていた。各地の原発で次々と再稼働申請が出される今、事故のことを本音で語ってほしかった。

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いつも作業員の体を気遣い、声を掛けてくれた。苛酷な状況下でのストレスも影響したと思う。ありがとうございました。安らかに眠ってください。

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2014年7月3日 汚染が怖い新防護服

暑い。まだ夏前なのに、熱中症が頻繁に出ている。春前に新しい防護服に変わったが、とにかく破れやすい。一部破れると豪快に破れる。いちいち着替えていたら仕事にならないので、みんなその辺にあるテープで補修している。

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2014年10月7日 妻の電話に救われる

銀婚式を過ぎた妻が、毎日電話してくる。用事がないなら電話するなと言っているのだが、正直、妻の電話に救われている部分がある。離れているからこそ、相手を思いやらなくてはと思う。地元の人も待っていてくれる。だから週末はどんなに疲れていても家に帰る

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少しの時間でも、想いを

過酷な現場で働く作業員がいることを忘れないこと。収束まで長く険しい道のりであることから、目をそらさないこと。私たちに出来ることは、彼らの声に耳を傾け続ることかもしれません。

全文は、こちらから読めます。

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