ハンガリーの北東部、スロバキアとの国境にほど近い小さな村にフランスのルイ14世やオーストリアのマリア・テレジアを始めとした貴族たちを虜にした究極のワインがあるそうです。そのワインの正体とは…

世界三大貴腐ワイン・トカイワイン

トカイワインまたはトカイ(ハンガリー語:Tokaji)は、ハンガリーのトカイ(Tokaj)と周辺の地方からなるトカイ・ワイン地区(ハンガリー語:Tokaj-Hegyalja Borvidék)で作られるワインである。

出典 http://ja.wikipedia.org

そのワインはトカイ地方独特の気候が産み出す。二つの川が合流するトカイ地方は、秋から冬にかけての朝、濃い霧が発生する。この霧は丘の上に昇っていき、やがてブドウ畑全体を包み込む。

そして霧による湿気によって、貴腐菌というカビに侵された白ブドウが作り出される。貴腐菌は水分を外に出し、糖分を濃縮させることで、とても甘いブドウになる。

出典 http://ja.wikipedia.org

こうして生まれた貴腐ブドウからとろけるほど甘く金色に輝くワインが生まれるのです。このトカイワインはドイツのトロッケンベーレンアウスレーゼ、フランスのソーテルヌと共に世界三大貴腐ワインのひとつに数えられています。

トカイ村とはどんなところ?

実際にトカイ村に行ってみました。ハンガリー首都のブダペストから電車で乗り換えをしながら4時間弱。

トカイ駅に到着。ちょっぴり不安になるくらい人の気配もほとんどない小さな駅でした。

村の中心まで駅から歩いて向かいます。観光案内所では地図と試飲のできるワイナリー情報をもらうことができます。家族経営のワイナリーも多く、ホームメイドワインを安く手に入れることができるようです。

まずはワインのお勉強!

この小さな小さな村の見所の一つでもある”ワインミュージアム”へ。ここでトカイワインについての知識を深めましょう!

ブドウの種類やワインを造る道具、ワインのラベルなどの展示があります。こじんまりとした小さなミュージアムなのであっという間に見終わってしまいました。

いよいよワイナリーへ!

観光シーズンは5月~10月初旬のようで、私が訪れたシーズンオフ期間は休業しているワイナリーも多く、村のメインストリートもこの人通りのなさ・・

もちろん営業しているワイナリーもあるので訪問してみましょう!私が訪れたのはコチラのワイナリー。

ワインの貯蔵庫。年期が入っているのかと思いきや、去年製造されたものでした。

作業現場を見せてもらいました。この樽の中には200kg分のブドウを投入するそうです。つまり、水分が飛んだ貴腐ブドウは普通のブドウに比べて軽いので200kgに達するまでより多く必要になるんです。

貴族の気分になってテイスティング

5種類のワインを990HUF(約435円)で頂くことができます。

では、さっそく…いただきます!

2種類のドライワインと2種類のスイーツワインを堪能したら、大御所”ASZU”。
このワイナリーのイチオシプレミアムワイン。ワイン製造に必要な136Lの果汁のうち、貴腐ブドウの割合によって等級が1~6まで分かれており、こちらのASZUは等級5。黄金に輝いています。

もはや白ワインではないみたい!放たれる香りは最高級。味はもう言葉になりません。トロっとした舌触りで少し口に含んだだけなのに口から鼻に抜ける甘い香りが充満してなかなか消えません。これでまだ等級5とは…

王のワインにして、ワインの王である

「王のワインにして、ワインの王である」とルイ14世が絶賛し、あまりの黄金色に「金が入っているんじゃないか?」と疑ったオーストラリアの女帝マリア・テレジアがウィーン大学に調査を命じたほどのトカイワイン。そんな極上のワインは、今も小さなトカイ村で王様のように華やかに黄金色に輝いています。

この記事を書いたユーザー

ありーしゃ このユーザーの他の記事を見る

ひよっこ日本語教師、2014.3.31~世界へ出発。各国の言語を学びながら、時々日本語を教えつつ、現地密着型の旅をしています。好きな言葉は“おかわり“。ローカル屋台での食事が至福の瞬間。
旅ブログも元気に更新中✩"Coto*Baila"~コトバでつなぐ世界旅~http://cotobaila.ciao.jp/

権利侵害申告はこちら

Spotlightのライターなら1記事最大3000円もらえる!日本最大級メディアでライターデビューのチャンス