障害者として生まれてきた人は、時に自分を責めることがあります。なんで生まれてきてしまったのだろう。なんで健常者として生まれてこなかったのだろう。なんでこんなにも周りの人に迷惑をかけているのだろう。

そんな、自責の念が生まれます。そのような思いから、とある障害者の子が自分の母親に向けて書いた詩があります。この詩は、24年前にサンケイ出版で発刊されていた「おかあさん、ぼくが生まれてごめんなさい」の復刊から引用したものです。ご覧ください。

「おかあさん、ぼくが生まれてごめんなさい」

ごめんなさいね おかあさん

ごめんなさいね おかあさん

ぼくが生まれて ごめんなさい

ぼくを背負う かあさんの

細いうなじに ぼくは言う

ぼくさえ 生まれてなかったら

かあさんの しらがもなかったろうね

大きくなった このぼくを

背負って歩く 悲しさも

「かたわの子だね」とふりかえる

つめたい視線に 泣くことも

ぼくさえ 生まれなかったら

出典 https://www.youtube.com

この詩に対して、おかあさんも息子宛に詩を書きました。

私の息子よ ゆるしてね

私の息子よ ゆるしてね

このかあさんを ゆるしておくれ

お前が脳性マヒと知ったとき

ああごめんなさいと 泣きました

いっぱい いっぱい 泣きました

いつまでたっても 歩けない

お前を背負って 歩くとき

肩にくいこむ重さより

「あるきたかったろうね」と 母心

”重くはない”と聞いている

あなたの心が せつなくて


わたしの息子よ ありがとう

ありがとう 息子よ

あなたのすがたを 見守って

お母さんは 生きていく

悲しいまでの がんばりと

人をいたわる ほほえみの

その笑顔で 生きている

脳性マヒの わが息子

そこに あなたがいるかぎり

出典 https://www.youtube.com

これは養護学校で言葉も十分に話せず手足も不自由な子供たちに言語教育をしていた向野先生が、脳性マヒの「やっちゃん」と一緒に作った詩でした。向野先生があげる言葉に対し、表現したいことと一致すれば、目をぎゅっとつぶってイエスのサイン、間違っていれば舌を出してノーのサインを送るという方法で、詩作はすすめられたといいす。

お母さんのせいではないのですが、きっとお母さんも自分の息子を障害者として産んでしまったことに対して自責の念があるのでしょう。そして、そんな思いとは別に「生まれてきてくれてありがとう」という気持ちでいっぱいなのに、息子はそのことに気がついていない。だから、詩という言葉の形にして息子に対して、

「ごめんなさいなんて思わなくていいよ。」

というメッセージを伝えたかったのかもしれません。そんな母のメッセージに答えるように、息子はまた詩で母親に返事を書きました。続きは動画でご覧ください。

出典 YouTube

生まれてきたことに罪の意識を感じるな!

この記事を書いている筆者も1級身体障害者です。なんでこんな身体になってしまったのだろう。障害者になった当初は家族に対して申し訳ない気持ちでいっぱいでした。自分の身体障害により家族に迷惑をかけてしまったことだってあります。今でも心配をかけていることでしょう。

自殺未遂をしたこともあります。そんな私が言うのもなんですが、全国の障害者の皆さんは自分が生まれたことに対して罪の意識なんて感じる必要はありません。むしろ、生まれてきたことに対してもっと自信を持ってもいいくらいです。

あなたがいることで、障害者というものがどういうものなのか知ることが出来た人がいます。あなたに勇気づけられた人だっているかもしれません。それ以上に迷惑をかけてきたって?迷惑上等!

人は皆、他人に迷惑をかけながら生きているものです。迷惑を掛けたらその分、他の形で社会に対して恩返しをすればいいのです。自分に何が出来るのか、なんて考える必要はありません。あなたの出来ることを一生懸命にすればいいのです。

あなたは生まれてきただけで意味がある。誰かの役にたっている。「生まれてきてごめんなさい」なんて絶対に思うな!

(文/だいちゃん(∀))

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