2月1日はアメリカ人にとってのビッグイベント、アメリカンフットボールの年間王者を決める、スーパーボウルの日でした。全米だけでなく、世界各国で1億人もの視聴者を誇るスポーツの祭典ですが、同時にCMの祭典としても有名です。

スーパーボウルのCM料は、世界一高い

30秒で400万ドル(4億円超)と言われるように、世界一高額なCM枠です。が、同時に全米一の高視聴率を誇るとあって、企業は競ってスーパーボウル向けの特別CMを放送します。動画での再生も含めると、高い広告料を払ってでも認知度を高めたい企業には、うってつけなのでしょう。今年はどんなCMが人気となったのか、今からまとめ記事が出てくるのが楽しみです。

出典 YouTube

ハーフタイムショーに出演するアーティストのギャラは無料

CM枠が高額で取引される一方で、ハーフタイムショーに出演するアーティストのギャラは無料です。今年はケイティ・ペリーがライオンにも猫にも見える動物に乗って登場する、ド派手なパフォーマンスで観客を沸かせていました。日本で言えば紅白歌合戦並みに凝ったステージングですが、ギャラは無料となれば、アーティスト側の持ち出しも多そうです。

が、スーパーボウルを主宰するNFLは、今後はハーフタイムショーに出演するアーティストから、出演料を徴収する方針と伝えられています。当然アーティスト側からは不満の声が上がってます。

ハーフタイムショー=トップアーティストの出番ではなかった。

トップアーティストが出演する、現在のハーフタイムショーの形になったのは、マイケル・ジャクソンからでした。

まず、スーパーボウルさえ知らなかったジャクソン氏に、まずNFLがどんなスポーツで、誰がプレイするかなど、一から説明しなければならなかったという。

 そして、引き受けてもらうまでに合計3度断られたが、スーパーボウルが数多くの発展途上国を含む世界100カ国で放送されて、世界各地に駐留している軍関係者にもライブで観てもらえることがマイケルの心を動かし、「さすがに、僕もそこはコンサートツアーでは行けないからね」と語って、承諾に至ったという。

出典 http://www.nfljapan.com

それまでのハーフタイムショーは、カントリーミュージックやマーチングバンドなど、視聴者にとって特に魅力的なものではありませんでした。1993年には、マイケル・ジャクソンでさえスーパーボウルを知らなかった。この20年の間に、スポーツイベントと異ジャンルである音楽の融合が、急速に進んだことがよくわかるエピソードです。

企業はCM枠を買っている。アーティストはなぜショータイム枠を買わないの?

視聴者から見れば、スーパーボウル向けの特別CMもハーフタイムショーも、ビッグイベントを彩る「コンテンツ」です。どちらも、出せば(出れば)確実に見てもらえる、高い広告効果を発揮します。

プロモーションの絶好の機会となるのですから、広告料に匹敵する出演料を徴収することに、筆者は違和感を感じません。名声を獲得したトップアーティストであれば、出演料を払ってでもスーパーボウルを取るか、自身のライブイベントで集客するか、考えるようになるでしょう。

損得を冷静に判断するアーティストが現われるようになれば、スーパーボウルに出演するアーティストの顔触れも変わってくるはずです。ここ20年続いた、トップアーティストが出演する場から意味が変わっていくかもしれません。

無料だから大勢が見る、大勢が見るからコンテンツの質が上がる

この20年で、ハーフタイムショーは高視聴率を誇る優良コンテンツに成長しました。大勢に見られることにより、コンテンツの質が上がったと考えられます。

ところで名声を獲得したトップアーティストに、新人が打ち勝つのは簡単ではありません。露出が同じ程度であれば、トップアーティストが有利なのは一目瞭然です。誰もが見るに違いない特別な舞台に抜擢される。それは、お金を掛けてでも売り出したい未来のトップアーティスト候補にとっては、またとないチャンスではないでしょうか。

今のハーフタイムショーは、トップアーティストがトップアーティストであることを宣言する、言ってみれば「上がりの場」になっています。

ケイティ・ペリーが5―7月に出演したコンサートのチケットは92%が売れ、収入は3600万ドル(約37億4000万円)以上に上った。

出典 http://jp.wsj.com

スーパーボウルはプロモーションの場になっている

トップアーティストは、スーパーボウルという機会を最大限に生かしてプロモーションしています。同じことが新人にも許されるようになれば、ミュージックシーンもずいぶん変わりそうです。全米が注目するスーパーボウルだからできる特別なこと。それは、未来のアーティストを育てることではないでしょうか。

その場所が新人発掘の場に変われば、お金を掛けてでも育てたい人材の発掘に繋がるでしょうし、トップアーティストとそれ以外との二極化の解消にも役立ちそうです。

アカデミー賞やグラミー賞の授賞式以上の視聴率を誇るスーパーボウルは、ミュージックシーンの行方を占う上でも注目のイベントです。出演料を払ってでも出演するアーティストが現われた時、それは次の時代のスーパーボウルの始まりかもしれません。今後も成長を続けると予想されるスーパーボウル。来年も目が離せません。

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とある地方都市在住の暇な人です。おかたいところとばっかり縁があった反動で、すっかりゆるふわ好きになりました。リラックスして楽しめる、そんな情報をお届けしたいと思ってます。

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