フジテレビ系月9ドラマ「デート~恋とはどんなものかしら~」の主人公 巧が「僕はニートじゃない! 高等遊民だ!」とよく口にしています。“高等遊民”って、要するに“ニート”でしょ? と思いがちですが、違うんです。ドラマの影響でじわじわ広まっているこの言葉。その意味をお教えしましょう。

なりたい! けど「高等遊民」って結局、なに?

むしろ「高等ムーミン」が何か教えていただきたいところですが、そんなお母さんのために「高等遊民」の本当の意味を教えます。

そもそもこの言葉は明治〜昭和初期に使われていた

高等遊民(こうとうゆうみん)とは、明治時代から昭和初期の近代戦前期にかけて多く使われた言葉であり、大学等の高等教育機関で教育を受け卒業しながらも、経済的に不自由がないため、官使や会社員などになって労働に従事することなく、読書などをして過ごしている人のこと。

出典 http://ja.wikipedia.org

昔からある言葉、生活スタイルだったんです。

その時代に大学等の高等教育機関に通うのは、相当の頭脳と財力を持った、限られた人にしか叶わないことでした。その少数の「エリート」が、働かずに親からの仕送りなどをあてにして、毎日を自由に過ごすことをさして、「高等遊民」といったのです。

高等遊民はなんら生産的な活動をせず、ただ日々を雅やかに過ごしたり、学問の延長として己の興味のある分野(趣味の活動を含む)を追い求めていたりした。

石川啄木は、旧制中学校卒業後に立身出世がかなわず父兄の財産を食い潰して無駄話を事業として生活している者を遊民としていた。

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石川啄木も「高等遊民」について言及していたようですね。

太宰治は高等遊民の代表格だった?

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現在でも根強いファンが多いあの文豪、太宰治が「高等遊民」の代表格と言われていたのです。彼の父は大地主で、多額納税による貴族衆議院をつとめたりと、とても裕福な家庭で太宰治は育ちました。

高等学校を卒業後、大学に入学しますが、創作活動に陶酔しまともに通わず留年を繰り返し、あげくには除籍されてしまいました。もちろんその間も実家からの仕送りで贅沢な暮らしを送っていたのでした。

夏目漱石の「こゝろ」にも高等遊民が出てきていた

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夏目漱石の作品には、高等遊民をモデルにしたと思われる登場人物がしばしば出てきます。有名なのが、「こゝろ」の主人公である「先生」。彼も仕送りを貰いながら、優雅な暮らしを送っていました。

他にも、川端康成が書いた「雪国」など、高等遊民が出てくる小説があります。モデルになるほど世間に浸透していたのでしょうか。

そうなのです。ホンモノの「高等遊民」は選ばれし人しかなれないものなのです!

出典 https://www.youtube.com

月9「デート」の主人公で自称高等遊民の巧。文学・芸術・音楽・娯楽を愛しており、その知識には長けている様子なので、頭脳もそこそこ…? 正真正銘の「高等遊民」かもしれませんね。

やっぱりなりたい、高等遊民

なれるものならなりたいと思いますよね。月9を機に、またその生き方が世に知られることとなった「高等遊民」。もしかしたら昔のようにその生き方が浸透する……かもしれません。それまでは休日限定の高等遊民、「休日遊民」で我慢しておきましょう。

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