Facebook、Twitter、LINEなど様々なSNS。これらを利用している人は、たくさんいると思います。しかし、便利なSNSは時としていじめのツールにもなります。日本でもLINEいじめなどの話は、時折ニュースになりますね。

こうしたネット上でのいじめは、海外でも深刻な問題になっています。今回紹介するトリーシャ・ブラブさんは、ある少女の死をきっかけにネットでのいじめについて考えるようになりました。

彼女は、現在14歳の女の子です。10代の彼女が何を想い、どのように活動したのか次のように語っています。

学校から帰宅したら、信じられないニュースが…

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トリーシャさんは、2013年の秋に学校から帰宅した際、信じられないニュースを目にしました。

そのニュースの内容とは、フロリダに住む13歳の女の子が、SNSを通じたいじめを苦に自宅近くの給水塔から飛び降り自殺をしたというものでした。彼女は、SNSメッセージで「死ねよ」「まだ生きてるの?」「ブス」など、大変不愉快なメッセージを送られていたのです。

トリーシャさんは、自分よりも幼い子が自殺するほどまでに追い詰められたことに、大変胸を痛めると同時に、二度と同じような思いをする人が出ないように、ネットいじめを根絶したいと考えるようになりました。

そして、他にもネットいじめに苦しんでいる人はいないか、探してみたのです。

深刻なネットいじめの現実を知る

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トリーシャさんは、他にもネットいじめを苦に自ら命を経っている人が、たくさんいることを知りました。

「この世界にお前がいなければいいのに」とSNSでメッセージを送られた女の子は、寝室のクローゼットで首をつった状態で母親に発見されました。

また、同性愛者の男の子は、ボーイフレンドと親密にしている現場を、ルームメイト達に盗撮され、その映像をネットに公開されたことを苦に飛び降り自殺をしました。

トリーシャさんは、もし加害者がこうした行動を取る前に、考え直すように説得できていたら、自ら命を経ってしまった人たちを救えたのかな、と思ったそうです。

そして、さらにネットいじめについて調べていくと、次のようなことが明らかになりました。

全米の半分以上の若者がネットいじめを経験

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トリーシャさんが調べたところ、全米の若者の半分以上がネットいじめの被害にあった事があり、4割近くが自殺願望を抱いているというのです。

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トリーシャさんは、ネット上で侮辱的な発言をする若者がどれくらいいるのかを、学校の課題として調べてみました。すると、12歳から18歳の若年層は19歳以上のグループよりも、4割も侮辱的な発言に意欲的だということが分かりました。

そして、さらに調査を続けていくと、ある文献に次のようなことが書かれていたそうです。

「未成年の脳はブレーキのない車のようなもの」

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未成年の脳は、考える前に行動に出てしまう傾向がある、と書かれていたそうです。そして、科学的にも未成年の脳は完全に発達しておらず、特に判断能力を担う前頭部は25歳頃に完成するということが分かりました。故に、未成年は行動する前に考える事が少ないのだと、トリーシャさんは考えました。

なんで加害者を変えようとしないの?

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トリーシャさんは、友人とネットいじめについて議論した際にこう言われました。

「たしかにネットいじめは深刻だけど、運営側も対策を始めているよ」

運営側による対策とは、ブロック機能であったり、通報機能であったり、必ず被害者側のアクションを伴うものばかりなのです。なぜ、被害を受けて尚、そういった手間を被害者側に取らせるのか、なぜ加害者の行動を変えさせようとしないのか、とトリーシャさんは憤慨しました。

そこで、思いついたのは、投稿者が侮辱的な発言をしようとした際に、「本当に投稿しますか?」と再考を促すシステムを開発することでした。

前述した通り、未成年は考える前に行動する傾向が強い、というデータにヒントを得たからです。

システム開発、そして実験をしてみることに

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「本当に投稿しますか?」の警告文を表示した場合と、表示しない場合の2パターンで侮辱的なコメントを投稿するか否かを調べてみる事にしました。およそ一ヶ月から一ヵ月半の間で、1500件ものサンプルデータが取れたそうです。

90%以上の人が…

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警告文を表示した場合、93%の未成年が侮辱的なコメントの投稿を取りやめるという、驚きの結果が出たのです。この結果は、トリーシャさんにとって大きな手応えとなりました。

Googleサイエンス展覧会にも出席!

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トリーシャさんは、このシステム「Rethink」を引っさげ、Googleサイエンス展覧会にも出席し、グローバルファイナリストになりました。

現在、Rethinkはアメリカ暫定特許権を取得しており、商品化を目指すべくクローム用の拡張ブラウザと、携帯端末用のアドオンの作成をしているとのこと。

トリーシャさんのスピーチはこちらから

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一人の少女が、ネットいじめを真剣に考え、撲滅ソフトの商品化まであと一歩のところまで来ています。我々大人も、ネットリテラシーについて今一度見直す必要があるのではないでしょうか。

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