その昔、レシピ本を片手に初めてミートローフを作った時のこと。期待一杯に頬張った最初の一口に、大きく落胆させられました。ハンバーグと全く同じ味!(苦笑)力入れて肉種作って、時間をかけてオーブンで焼いて、その結果がハンバーグと同じ味。

これなら態々手間隙かけなくても、時短で作れるハンバーグの方がずっとお手軽だと思ったので、以降、私はミートローフを一切作らなくなってしまいました。

ウィキペディアによると、ミートローフとは、“挽肉にタマネギのみじん切りを炒めたものを混ぜ、卵、パン粉などの穀物粉を成型のためのつなぎとして加え、塩、コショウ・ナツメグなどの香辛料で味付けしてよく練り混ぜ、長方形をした専用の型に詰めてオーブンで焼き上げたもの…”と解説しています。

アレレ、でも、これって…ハンバーグの肉種でしょう!(驚)そうなのです!本来ハンバーグと呼ぶものは、硬いステーキ肉を細かく刻み、塩こしょうで軽く味付けする程度で、野菜もつなぎも何も加えず丸めて焼いたものなのですが、日本ではミートローフの肉種を丸めて焼いたものを、ハンバーグと称しているのです。


かく言うも、日本のハンバーグは実に、美味しい!ミートローフの味と区別するだけの目的で、本来のシンプルなレシピにリセットしてしまうのはもったいない。なら、ミートローフの作り方に工夫を凝らし、ハンバーグ味じゃないものを作ればいいんじゃない!

そう気づいた時、折りしもアメリカの料理雑誌の1つ『Fine Cooking』で、自分だけのオリジナルミートローフの作り方を、非常にわかりやすく説明した特集を見つけました。(英語)

その作り方は至って簡単。6つの項目から、自分のフィーリングで選んだ食材を組み合わせ練るだけ。そこで本日は、この雑誌で紹介された作り方を簡単に日本語で解説しながら、同時に、マイレシピのミートローフの作り方をご紹介したいと思います。

項目その1・香味野菜とアルコールの選択

出典和美Savvy Cooking

基本の野菜・たまねぎとにんにくに、次の野菜の中から2品までを選択しいっしょに炒めましょう。

人参

セロリ

フェンネル

マッシュルーム

リーク(西洋ネギ)

ベルペッパー(パプリカ)

但し私はルールを破りな人なので(笑)、たまねぎとにんにくに、人参、セロリ、マッシュルームの3つを加えています。野菜は全て細かくみじん切りし、オリーブオイルを熱したフライパンで6~7分しっかり炒め、次の4つの中から選んだアルコールを1品注ぎ入れます。

レッドワイン

ホワイトワイン

ビール(芳香な香りのエールやギネスなど)

ドライシェリー

出典和美Savvy Cooking

アルコールが蒸発するまで煮詰めたら火からおろし、完全に冷ましておきましょう。

出典和美Savvy Cooking

項目その2・独創性に富んだ風味をつける食材の選択

出典和美Savvy Cooking

他所にはない、自分だけのレシピを完成させる為に、次の食材から3品まで選択し肉種に加えます。

各種チーズ

各種ドライフルーツ

ケイパー

生姜

浅葱

唐辛子

オリーブ

干ししいたけ

レモン皮

ライム皮

ホースラディッシュ

レモンとライムの皮はグレーターで削ります。ホースラディッシュはチューブ入りのもの代用可。その他の食材は全て細かく刻みましょう。私は雑誌で紹介されているドライフルーツにこだわらず、その時手近にあるドライフルーツから3種を選択し、それにプラス、チューブ入りのホースラディッシュも加えています。

項目その3・ハーブの選択

出典和美Savvy Cooking

次のハーブの中から1~2品を選択。

パセリ

バジル

コリアンダー(パクチ、香菜に同じ)

チャイブ

タイム

ローズマリー

セージ

タラゴン

ディル

マジョラム

オレガノ

私はパセリ、タイム、ローズマリーに、オレガノもしくはセージの計4つのハーブを毎回加えています。

項目その4・スパイスの選択

出典和美Savvy Cooking

次のスパイスの中から1~2品を選択。

クラッシュトレッドペッパー(チリフレーク)

フェンネルシード

スモークトパプリカ

シナモン

チリパウダー

ガラムマサラ

クミン

コリアンダーパウダー

オールスパイス

マイルドチリ

私のオススメはフェンネルとガラムマサラの組み合わせ。芳香な香りがドライフルーツの甘味と相まって、なんともエキゾチックな味のミートローフに仕上がります。フェンネルシードはスパイス用すり鉢(100均のミニすり鉢代用可)でよく擦ってから使いましょう。

項目その5・お肉の選択

出典和美Savvy Cooking

いよいよメインの食材お肉の選択ですが、海外では色んな種類のお肉の挽肉が簡単に手に入りますが、日本では合挽きミンチをご利用になられるのが、最も美味しくできる様に思います。


合挽きに上で選んだ食材と、卵、牛乳に浸した生パン粉、調味料を加え、粘りが出るまでしっかり練れば、マイレシピなミートローフの肉種完成!

項目その6・仕上げ

肉種が出来たらローフに形成し即焼きたいところですが、更に美味しいミートローフにするために、もう一工夫してみましょう。よく海外でみかけるのが、生ベーコンを巻いて焼いたミートローフ。生ベーコンは日本では入手が困難なので豚バラを代用し、ミートローフの肉種をすっぼりと包んでしまいます。

出典和美Savvy Cooking

こうすると、ドライになり勝ちな表面に直接火が当たらず、且つ豚の脂肪が肉種に染み込むので、益々ジューシーなミートローフに焼きあがります。

出典和美Savvy Cooking

直接オーブントレーに載せずワイヤーラックをセットすると、余分な脂肪が取り除けます。中温のオーブンで1時間しっかり焼きましょう。1時間焼いたら、照りをつけるのに、ケチャップや蜂蜜などを全体に塗ります。オススメはメープルシロップ。これを塗ることで、豚バラが一気にベーコンに似た風味に変身。

出典和美Savvy Cooking

再びオーブンに戻し、温度を一気に高温に上げて数分焼きましょう。こうして出来上がったミートローフは、即切って食べたいところですが、アルミフォイルですっぽり包みしばらく蒸らします。

出典和美Savvy Cooking

切り分けると、中はこんな感じ。このまま食べても美味しいけれど、マッシュポテトと共に、即席デミグラスソースをたっぷりつけて食べると、益々美味しくいただけます。

出典和美Savvy Cooking

雑誌ではそれぞれの項目につき何品と制限していますが、ルールにとらわれず、ご自身のフィーリングに合った食材を色々組み合わせ、世界に1つしかない、マイレシピなミートローフを焼いてみてくださいませ。


これぞ“究極”と呼べる、ハンバーグ味じゃないミートローフが必ず出来ます!以下は私の“究極のミートローフ”のレシピです。ご参考になさって下さい。


<材料 中サイズのローフ型2つ分>

たまねぎ...1/2個

にんにく...2~3かけ

人参...5cm

セロリ...10~12cm

ブラウンマッシュルーム...4個

オリーブオイル...適宜

ドライシェリーまたは白ワイン...90ml

セージまたはオレガノ、葉のみ使用...大1本

ローズマリー、葉のみ使用...大1本

タイム、葉のみ使用...2~3本

パセリ...軽く一握り

レーズン...大さじ1

ドライクランベリー...大さじ1

ドライデーツ...3個

パン粉...1カップ

牛乳...大さじ5

合挽きミンチ...900g

卵...2個

レモン皮...小さじ1(約1個分)

フェンネルシード、すり鉢で擦る...小さじ1.5

ガラムマサラ...小さじ1.5

リー&ペリンウスターシャーソース...大さじ1

チューブ入りホースラディッシュ...大さじ1

塩ブラックペッパー...適宜

豚バラ肉...約16~18枚

メープルシロップ...適宜

(即席デミグラスソース)

コンソメスープ、固形スープの素1個を湯に溶いたもの...300ml

ケチャップ...大さじ2

赤ワイン...大さじ2

リー&ペリンウスターシャーソース...大さじ1

ブラックペッパー...適宜


<作り方>

1.たまねぎ、にんにく、人参、セロリ、ブラウンマッシュルームはそれぞれ細かくみじん切りにする。フライパンにオリーブオイルを熱し、みじん切りした野菜を6~7分炒める。

2.1にシェリー酒(または白ワイン)を加え、水分が蒸発するまで煮詰める。完全に冷ましておく。

3.セージ(またはオレガノ)、ローズマリー、タイム、パセリはハーブチョッパーもしくは包丁で極力細かく刻む。レーズン、クランベリー、デーツは包丁で細かく刻んでおく。パン粉を牛乳に浸す。

4.ボウルにミンチ肉を入れ、2と3、溶き卵、レモン皮、スパイス類、ウスターシャーソース、ホースラディッシュ、調味料を加え、ハンバーグの肉種を作る要領で、粘りが出るまで手でしっかり練る。

5.ローフ型を利用し、両端の余り部分が左右ほぼ同じ長さになるようにして、5~6枚の豚バラを隙間が出来ないよう型の内側に貼る。豚バラ3枚は2等分し、ローフ型の横の面に同様に貼る。

6.4の肉だねの半分を型に詰め、型からはみ出た豚バラを折り込んで肉種を包む。

7.薄くオリーブオイルを塗ったワイヤーラックの上に、肉種を詰めたローフ型の上下を返す。残りの豚バラ、肉種についても同様にする。

8.180度で予熱を済ませたオーブンで約1時間焼き、一旦取り出し刷毛でメープルシロップを全体に塗り、再びオーブンに戻し、220度に温度を上げて7~8分焼く。

9.焼き上がったミートローフは、アルミフォイルですっぽり包み20分程度蒸らす。

10.即席デミグラスソースの材料全てを小鍋に入れて火にかける。量が半減し、とろみがつくまで煮詰める。

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在英14年&在米4年と人生の1/3以上を海外で暮らす。お料理が大好きで、海外で学んだ各国料理や食文化を、拙ブログ・和美Savvy Cooking(http://ameblo.jp/cookinglish/)を通じ発信中!趣味が高じ、2015年春、ブログと同名のCafe Wabi Savvyを大阪府下でオープン予定。

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