妊娠しても、残念ながら流産や死産してしまうこともあります。新しい命を心待ちにしていた家族にとって、その悲しみは計り知れないものです。そして、それを乗り越えるのは大変なことです。そこで今回は、死産の経験をされた方の体験談を紹介します。

死産の定義

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まず、どんな状態を死産と定義するのかを見てみましょう。

日本の死産とは、「妊娠4か月(妊娠12週)以後における死児の出産」とされていますが、後期流産として扱われている生命徴候の有無に関わらない妊娠12週以降22週未満の児の分娩と、妊娠22週以降の子宮内胎児死亡(IUFD)後の死児の娩出があると考えてください。

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法律的には、12週以降の死児分娩と定義されているのですが、医学的には12週以降22週未満の死児分娩は流産、22週以降の死児分娩を死産としています。しかしながら、12週以降であれば死産届を提出しなければなりません。

週数に関わらず、死産届を提出しているケースを本記事では死産として扱います。

死産に至る理由は様々。皆さん、どのように死産と向き合ったのでしょうか?

大沢樹生さんの場合

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大沢樹生さんは、2012年の5月に娘さんを亡くされています。ご自身のブログには、娘さんの異常発覚から、お別れまでの様子が克明に記されています。

話が前後してしまいますが、りりいに異常が見っかったのは、4月の初め頃でした。『メレンゲの気持ち』の収録の直前でした。

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10月3日の出産予定に、何とかりりぃが生きてさえ産まれてきてくれれば…りりいに障害があろうが、病気の後遺症があろうが、その子の個性だと思えば私達は当然受け入れるつもりでした。

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私達は1日でも長くりりいと一緒に過ごしたかったので人工的出産が出来るギリギリの6ヶ月(21週)でのりりいの出産を決断しました。決断したというより、他に選択の余地がなかった‥私達には、この選択肢しかありませんでした。

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母体への影響など、諸々考えた上での苦渋の決断だった事が綴られています。

そして、娘さんとのお別れをした後、大沢さんは次のように仰っています。

私達は莉々生の病気を通じ、胎児・赤ちゃんの病気が物凄くあることに驚かされました。私達にとっては、赤ちゃんが元気に産まれて来てくれる事の方が奇跡です。

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元気に産まれてくること、それは当たり前ではないのです。実際に経験された方だからこそ、重く感じる言葉ではないでしょうか。

レイザーラモンRGさんの場合

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レイザーラモンRGさんは、2013年11月に娘さんを死産で亡くしたことをツイッターで公表しました。また、亡くなった原因である遺伝子疾患「18トリソミー」について、もっと知ってもらいたいとも仰っています。

臨月で、胎動もあったのに亡くなってしまった…RGさんの胸中を思うと、胸が痛みます。死産してしまった場合は、戸籍に子どもの名前は残りません。子どもの存在を形として残したかったことが、痛いほど伝わります。

大沢さんも仰っていたように、胎児や赤ちゃんにはたくさんの病気があります。RGさんの娘さんが亡くなる原因となった「18トリソミー」とは、一体どんな病気なのでしょうか?

18トリソミーは第18番染色体の過剰を原因とするもので,通常は精神遅滞,出生時低身長,および多くの発育異常(例,重度の小頭,後頭部突出,耳介低位および変形,つまんだような特徴的顔貌)で構成される。

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染色体異常の一つで、女児に多いとのこと。通常は、自然流産することが多く、出生しても生存率が極めて低いことで知られています。RGさんの娘さんは、必死に生きようと頑張っていたのですね…。

どんな形の出産であっても、現場には医師や助産師がいます。助産師から見た死産の現場は、どんなものなのでしょうか。

ベテラン助産師・内田美智子さんが見た光景

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内田美智子さんは、今までに2000人以上の赤ちゃん取り上げてきた助産師です。お産や性教育など、様々な講演を行う際に度々話される死産についてのお話を紹介します。

赤ちゃんが元気に生まれてきた時の分娩室は賑やかですが、死産のときは本当に静かです。しーんとした中に、お母さんの泣く声だけが響くんですよ。

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そのお母さんは分娩室で胸に抱いた後「一晩抱っこして寝ていいですか」と言いました。

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その日の夜、看護師が様子を見に行くと、お母さんは月明かりに照らされてベッドの上に座り、子どもを抱いていました。

「大丈夫ですか」と声をかけると、「いまね、この子におっぱいあげていたんですよ」と答えました。

よく見ると、お母さんはじわっと零(こぼ)れてくるお乳を指で掬(すく)って、赤ちゃんの口元まで運んでいたのです。

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胸が苦しくなるような描写ですが、本当に強い母の愛を感じます。

こうした辛い体験をした場合、妊婦さんもパパやパートナーも心が深く傷つきます。その後、どのように過ごしたらいいかわからない、という方も多いと思います。現役の医師が、死産後の過ごし方についてコメントをしていました。

流産・死産をした直後は、たくさんの悲しみや辛さ、苦しみ、疑問や怒り…ネガティブな感情が、あとからあとから沸いてきます。

でも、それでいいのです。感情をあらわして、涙を流してください。泣き喚いてもいいし、怒ったっていい、取り乱したっていい。ありのままの思いを表現してください。

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感情を抑えることはない、と言っています。乗り越えることは、忘れる事ではなく一緒に付き合っていくこと、だとも言っています。時間がかかろうとも、自分のペースで良いのです。

とてもセンシティブな問題ですが、無事に出産、母子共に健康、というのは決して当たり前なことではありません。そして、どんな場合でも女性は命がけだということを、忘れないようにしたいものですね。

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