近年話題にのぼることが多い「発達障害」。生まれつき特殊な脳の構造をした人のことで、生きるための基本的スキルの得手不得手に激しいばらつきが表れます。

一昔前は「性格が悪い人」「変わった人」とされていましたが、日本ではここ10年ほどで当事者を支援する機関や書物が増えています。

しかし、当事者の気持ちに寄り添う傾向はあっても、その親の気持ちに寄り添う体制はまだまだ不十分です。

発達障害の子どものお父さん・お母さんの悩みや苦しみを少しでも取り除き、家族が幸せになるにはどうすれば良いのでしょうか。

子どもに診断名がついたときの心境は?

親は強し!とよく言いますが、親だって人間です。「ほっとした」「これからの対策を前向きに考えられるようになった」など、前向きな受け止めかたができる人ばかりではありませんよね。ショックで診断内容を認められなかったり、子どもの将来が不安でたまらなくなったりしてしまう人もたくさんいます。

また医学界では『親からの遺伝が要因』説が有力視されているので、自分や自分のパートナーの性格で変わったところがあると極端に気にしてしまうケースもあります。

しかし一番親御さんを追いつめてしまうのは、見えない障害であるために周囲が理解してくれないこと。「しつけ方が悪いんじゃないの?」「ちゃんと子どもを見ていなさいよ」など、親御さんが責められてしまうことが多々あるそう。反対にママ友が「そんなに気にしなくて大丈夫だよー」と優しく言ってくれても、自分の苦しみが理解されていないと感じて親御さんは孤独に苛まれてしまいます。

悩みを人にわかってもらえず、夫婦でもぎくしゃくしがちになることがよくあるそうです。最初から前向きにドンと受け止められる強いパパ・ママは多くありません。

子どもへの接し方はどうなった?

「普通の子どもは抱っこするとニコッと笑って甘えてくれるのに」

「普通の子どもは友達と楽しそうに遊ぶのに」

発達障害の子どもでなくても、抱っこを嫌がったり1人遊びが好きだったりすることはあります。でも普通とは違う子どもと診断されたら、子どものどんな些細な行動でも「発達障害のせいだ」「この子は発達障害だから変わったことをするんだ」と極端にネガティブにとらえてしまうケースがあります。

また、パニックになるといけないので外出ができなくなってしまったり、逆に無理に定型の発達の子どもの輪に入れて遊ばせてしまったりする親御さんもいます。いけないとわかっていても、わが子が変わっているということを受け入れられないために子どもを押さえつける行動をとってしまうのです。

親のメンタルを守るには?

発達障害当事者へのメンタルケアは、ここ10年でぐんぐん進んでいます。しかし当事者を支える家族へのケアはまだ滞っています。では、今すぐにでもできる親御さんのメンタルケアはどんなものがあるのでしょうか。

・主治医は直接対面して相性チェック

まず子どもを診てくれるお医者さまの選び方には特に慎重になりましょう。
アナタは今の主治医に心を許せていますか?本当に信頼できる先生なら、子どものこれからのことも安心して一緒に考えられますよね。

「今の先生とは合わないなぁ」というアナタは、他の先生を探すときには直接会って選びましょう。ネットの口コミだけを見て決めてしまうと「やっぱり合わないかも」と後悔することがあります。

・親子の会でピアサポートを受ける

同じ悩みを持つ人同士で集まり、苦しい気持ちを分かち合っていると、不思議と心が軽くなるもの。

特別な解決策がすぐに見つかるわけではありませんが、悩みを話して分かり合える場所があるだけでも、少し前向きになれるのではないでしょうか。

・身近に理解者がいれば誉めてもらう

まずは普段自分を見守ってくれる配偶者。2人とも子どもの発達障害に理解があれば、お互いに励まし合って孤立を防ぐことを心がけましょう。

次に自分の親や兄弟。きっと必死に頑張るアナタのことを認めてくれているはず。時には自分が子どもに返って思い切り甘えましょう。

子どもと見つける些細で特別な喜び

「うちの子はこんな簡単なことがわからない」「お友達はこんなことができるのに」
できないことが他の子どもよりも多くて、親御さんは日々不安にさらされているでしょう。

しかし、苦手なことが多い分、それが克服されたときの歓びもひとしおではないでしょうか。

水を怖がっていた子どもが洗顔できるようになった、絶対に食べなかった野菜を食べたなど、発達障害がない子どもを育てていては味わえない大きな感動があるはず。

発達障害の子どもは、全く発達しないわけではありません。日々ちょっとずつ発達しています。小さな1歩が大きな達成感になるでしょう。

発達障害は、見方を変えればその子の障害ではなく強みなのです。

他の子どもと変わっているからこそ得られる幸せがあります。それはご家族も同じ。特別な発見を重ねて、親子の思い出をたくさん作って、家族の人生をより豊かなものにできることでしょう。

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