デジタルアートで人々を魅了するテクノジスト集団”チームラボ”が、お台場の日本科学未来館に、共同で創造する「共創(きょうそう)」の体験を学ぶことができる「チームラボ 学ぶ!未来の遊園地」を完成させ、話題になっています。共同的で創造的なアートとは一体どのようなプロジェクトなのか? 早速、その魅力を伝えていきます。

学ぶ!未来の遊園地とは?

出典 http://kids.team-lab.com

現状の教育は、暗記重視で、クリエイティブな面は伸ばされるどころか、押さえつけられます。 そして、小さい頃から徹底して均質的な能力を伸ばすことに集中されます。 宿題は個人で行い、テストも個人で受け、受験は個人で評価されます。 つまり、個人プレイを叩きこまれているのです。

しかし社会では、チームでクリエイティブな成果を出す力が非常に大事になってきていると思っています。 「共創」、それが今、子どもたちの学びにとってもっとも大事だと思っています。

最新のデジタルテクノロジーを使い、子どもたちが同じ空間で自由に体を動かし、互いに影響を与えながら、共同的で創造的でアートな体験を楽しむ。そのような体験を通して、共同で創造していくことができる人間になってもらいたい、 そういう願いから生まれた未来の遊園地です。

出典 http://kids.team-lab.com

その空間にいる人々の存在や空間によって変化するデジタルアートは、無限の可能性を秘め、すべての鑑賞者が作品に参加することができます。鑑賞者も自分中心に、自分と周りの人の影響を受けた作品を鑑賞することができるのです。

デジタルアートを手掛けているチームラボってどんな集団?

出典 http://www.team-lab.com

チームラボは、2001年東京大学大学院の学生を中心に創業。 プログラマ、エンジニア、数学者、建築家、CGアニメーター、デザイナー、 絵師、編集者など、スペシャリストから構成されているウルトラテクノロジスト集団。

アート・サイエンス・テクノロジーの境界線を曖昧にしながら 共創によるものづくりを中心に活動中。

出典 http://www.daimaru.co.jp

国内の仕事のみに留まらず、2012年には欧州最大のバーチャルリアリティ博覧会「Laval Virtual 2012」にて、出展した作品が「建築・芸術・文化賞」を受賞、

さらに台湾で最も権威のある国立美術館にて、外国の企業では初となる個展を開くなど、海外でも高く評価されています。ちなみに、2015年のNHKの大河ドラマ「花燃ゆ」のタイトルバックもチームラボが製作しています。

日本科学未来館にアトラクションが集結

出典 http://www.miraikan.jst.go.jp

チームラボが今まで手掛けてきた「学ぶ!未来の遊園地」プロジェクトの作品が日本科学未来館に集結し、今までにない規模で展示されます。チームラボの魅力と全貌に触れられるまたとない機会になっています。開催期間は2014年11月29日(土)~2015年3月1日(日)まで。

遊んで学べる8つのアトラクションをご紹介!

出典 http://www.team-lab.net

“遊んで学べる”楽しいアトラクションが目白押し。お子さんと一緒に、無限大に変化するデジタルアートを楽しめます。

3D お絵描きタウン

出典 YouTube

「3D お絵描きタウン」は、みんなで描いた絵で作る宇宙のまちです。「紙」にまちを作るもの(車やビル)などを描きスキャンすると、平面で描いたクルマやビルが、目の前のスクリーン上の中に3Dで出現して、動き出します。自分達で描いてできたまちには、触ることができ、例えば、車に触ると、スピードが変わったりします。みんながどんな絵を描くかによって、まちが変化していくのです。

【身につく力】

・表現力の発揮・空間把握・論理的思考

お絵かき水族館

出典 YouTube

「3D お絵描きタウン」の水族館バージョンです。自分たちが書いた魚がスクリーン上の水族館の中で泳ぎ出します。同じ形の魚は、群をつくったりします。さらに、子どもたち自身が水族館に近づくと、魚にエサをあげることもできます。

【身につく力】

・表現力の発揮・多様性の尊重・自己効力感の醸成

光のボールでオーケストラ

出典 YouTube

叩くと、色が変わったり音が鳴ったりする、光のボールによるオーケストラです。大きいボールは他のボールと連動しているため、一つを叩くと、周囲のボールも全部色が変わり、空間全体の色が変わります。大小さまざまなボールに触れることで、共同で空間の色を変化させながら、音楽を自由に奏でることができます。

【身につく力】

・空間把握力・自己効力感の醸成・協調性

まだ かみさまが いたるところにいたころの ものがたり

出典 YouTube

子どもたちが象形文字にタッチすると、その文字がもつ世界が表れ、物語を作ることができます。文字から生まれたものたちは、互いに、そして子どもたちのふるまいにも影響するので、同じ空間で、身体を使いながら、共同で世界を変化させ、共同で物語を創ることを体験できます。

【身につく力】

・象形文字という概念・パターン認識力・因果関係把握力

天才ケンケンパ

出典 YouTube

床に映し出される○△□ を使ったケンケンパです。○△□にうまく乗ることができると、音が出て、映像によって映し出された床は、美しくなります。同じ形や色など、関連性のある○△□に連続して飛び乗ると、さらに美しくなります。

【身につく力】

・バランス感覚・パターン認識力(+仮説を自ら検証する力)・協調性

メディアブロックチェア

出典 YouTube

ブロックの凸の面と凹の面を組み合わせると、凸の面から、凹の面へ情報が伝えられ、凹の面のブロックの光りの色が変化します。例えば、赤のブロックと青のブロックを組み合わせると、紫になります。

【身につく力】

・パターン認識力(+仮説を自ら検証する力)・他者から学びを得る力表現力の発揮

つながる!積み木列車

出典 YouTube

積み木と積み木の間に、線路や道路ができ、列車や車が走りだすプロダクトです。色々な積み木を置く事で、たくさんの列車や車が走り、街は発展していき、同じ色の積み木はどんどん繋がっていくため、隣の積み木とも繋がっていきます。

【身につく力】

・表現力の発揮・パターン認識力・空間把握力・論理的思考力

小人が住まうテーブル

出典 YouTube

小人たちはテーブルの中で走り回っていて、テーブルの上に手を置いたり物を置いたりすると、小人は気付いて、飛び乗って来ます。テーブルの上に置く物の形や色で、小人のアクションは変わり、たくさんの物を置くことで、小人の世界はどんどん創られ、遊びはじめます。

【身につく力】

・パターン認識力・論理的思考・表現力の発揮・重力という物理法則

世界各地の展覧会で発表されたデジタルアート作品も同時開催

世界各地の展覧会などで発表されてきたチームラボによるデジタルアート作品を展示する「踊る!アート展」も同時開催。子供だけではなく、大人も楽しめるデジタルアートが展示されています。

ちなみにチームラボの作品は、Pace GalleryというNYにある有名なギャラリーで扱われたりしていて、コレクターからも高評価を受けています。

「Nirvana」

出典 http://www.team-lab.net

伊藤若冲さんの作品をモチーフにした高さ5m、幅約20mの大型アニメーション作品「Nirvana」。

「追われるカラス、追うカラスも追われるカラス、そして分割された視点 - Light in Dark」

出典 http://www.team-lab.net

日本のアニメが生んだ特異な表現、アニメーター板野一郎によって確立された「板野サーカス」。その板野サーカスをオマージュし、2次元のアニメーションで行われていた空間のデフォルメを3次元空間で再現。

日本のアニメーター達が生んだデフォルメされた空間とは、どのような空間認識の論理構造であるか、それらは、伝統的な日本の空間認識の連続性の中にあるのではないかという仮説の模索である。

そして、デフォルメされた空間を3次元空間で再現することによって、平面化した時自由に横に広げ、実際の現実空間に 再構築することを試みている。そして、平面を分割し、分割された平面を現実空間に立体的に配置することによって、どのような体験になるかという実験でもある。

出典 http://www.team-lab.net

三次元空間が日本美術の平面に見えるような論理構造をチームラボは、「超主観空間」と呼んでいます。このことにより新たな視覚体験を経験することができるのです。

超主観空間で平面化した図

出典プレスリリース

「花と屍剥落十二幅対繁栄と厄災」より超主観空間により、人間の目には、写真や遠近法のように見えなくなります。

花と人、コントロールできないけれども共に生きる、そして永久に – Tokyo

出典 http://www.team-lab.net

東京に生息している花々をモチーフにし、1時間を通して、東京の1年間の花々が移り変わっていきます。

作品は、コンピュータプログラムによってリアルタイムで描かれ続け、あらかじめ記録された映像を再生しているわけではないのです。花は、生まれ、成長し、つぼみをつけ、花を咲かせ、やがて、散り、枯れて、死んでいく。


つまり、花は、誕生と死滅を、永遠と繰り返し続ける。花は、鑑賞者のふるまい(激しく移動したり、ゆっくりと立ち止まったり)によって、いっせいに散り、死んでいったり、もしくは、より生まれ、いっせいに咲き渡ったりする。

全体として、以前の状態が複製されることなく、鑑賞者のふるまいの影響を受けながら、永遠と変容し続け、今この瞬間の絵は、2度と見ることができなくなるのです。

「花と人」シリーズにまつわるこんなエピソードも!

鑑賞者が部屋の中に大勢来て、滞留したことで、部屋の花が散ってしまった。鑑賞者は“人が触ると花が散る”ということを知っていたので、自分たちがいるから花が散るんだと話し始め、少ししたらまた戻ってくると言って出て行きました。

そのようにしてしばらくすると、部屋の中にスペースができはじめると、花が空間から生まれ始め、その瞬間、人々が歓声を上げました。作品と個人(鑑賞者)という関係ではなく、作品と集団という関係に変え、鑑賞者同士の関係性に影響を与えた作品なのです。

楽しみながら学べる「チームラボ 踊る! アート展と、学ぶ! 未来の遊園地」に行ってみたくなりましたよね? 親子または、大人同士でも楽しめるプロジェクトが目白押しですね。

人々の関係性で変化するデジタルアートを、是非この機会に味わってみてはいかがでしょうか!?

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